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EURO2024 グループステージ 最終節(第3節)の雑感2

いよいよグループステージの最終節の感想です。決勝トーナメント進出がかかった試合なのでどの試合も今まで以上に白熱した戦いとなりました。

全グループ終わるのを待っていられないので、3回に分けて書きます。今回はグループCとグループDです。

グループステージ第3節 試合結果

()内は第2節または第3節を終えた時点での勝ち点を示す

国名前の記号の意味は以下の通り

◎・・・1位通過
○・・・2位通過
●・・・3位通過

グループA
グループB
グループC
グループD
グループE
グループF

各グループの感想

グループC

デンマークセルビアの戦いは0ー0の引き分けとなった。ボール支配率はほぼ同等だったが、デンマークの方がシュート数、決定機の数ともに上回った。どちらも決定的なチャンスは何度かあったが、お互いのゴールキーパーのセーブでゴールを奪うことはできなかった。負けなければグループステージ突破がほぼ決まるデンマークと、勝たなければ突破できないセルビアという立場の差から、デンマークは終始リスク管理を徹底しつつ、相手ゴールに近い位置でボールを保持し続け、ブラホビッチなど才能溢れるセルビアの攻撃陣に仕事をさせなかった。セルビアは4位が確定し、グループステージ敗退が決定した。初戦でイングランドに敗れて波に乗れず、本来の実力を発揮できずに姿を消すこととなった。デンマークは2位でグループステージ通過が決定し、決勝トーナメント1回戦でグループA1位のドイツとの対戦が決定した。好調なエリクセンと、引退を発表しているクロースの対決が楽しみだ。

イングランドスロベニアの戦いも0ー0の引き分けとなった。イングランドが終始ボールを握って攻め続けるが、どうしても名手オブラクの牙城を崩せず、物足りなさを感じるスコアレスドロー。攻撃陣の顔ぶれを見ると「不発」と言っても差し支えない状況だと思う。一方スロベニアは前半の前半は何度かイングランドゴール前まで迫っていたが、途中から自陣に押し込まれる印象。それでもしっかり守ってカウンターという常套手段をしっかりとこなし、イングランドに得点を与えなかった。この試合の結果でイングランドの1位通過が決定し、スロベニアの3位も確定した。また、スロベニアは史上初の決勝トーナメント進出が決定した。(対戦相手は未定)

グループD

フランスとポーランドの戦いは、すでにポーランドはグループステージ敗退が決まっているので、消化試合のようになるかと思いきや、そんなことはなく、両チームともかなり積極的に攻め合う試合となった。ポーランドはエースであるレヴァンドフスキが復帰し、攻勢に出るも、前半は0ー0で折り返す。後半も一進一退の試合展開だったが、56分にデンベレが倒されて得たPKをエムバペが決めてフランスが先制。しかし79分に今度はポーランドがPKを得て、レヴァンドフスキが一度は止められたが、2本目はきっちり決めて同点。試合はそのまま終了。フランスはここまでわずか2得点で、しかもオウンゴールとPKでの得点で、流れの中からの得点がゼロ。チャンスは作っているのでいずれ爆発すると思われるが、結果としては「不発」だったと言える。ポーランドレヴァンドフスキのケガがなければちがう結果になったかもしれない。残念だ。

オランダとオーストリアの戦いは、わたしの予想とは異なる結果となった。前半6分過ぎにフリーになった左サイドバックのプラスからのクロスボールをFWのマレンが戻りながらのスライディングでクリアしようとしたボールがオウンゴールオーストリアが先制する。アンラッキーだったと言えば確かにそうだが、振り返ってみるとオランダ守備陣の構造的問題を浮き彫りにしていた。前半は0ー1で折り返し、後半開始早々にオランダがガクポのゴールで同点に追いつく。自陣でボールを奪ってから後半から入ったシモンズがドリブルで持ち上がり、ガクポへラストパス。ワンタッチでDFの逆をとって冷静に逆サイドにシュートを沈めた。59分、左サイドのポケットを奪ってセンタリング、シュミットのダイビングヘッドでオーストリアが追加点を挙げる。最後、シュミットのカバーに戻っていたのはFWガクポだった。オーストリアの先制点と左右は異なるが、構造的には同じで、逆サイドの守備が空く傾向があり、そこにFWが戻ってこなければならない。そして間に合わなかった。後のなくなったオランダはリスクを負って前に出る。そして79分、デパイのゴールで再び同点に追いつく。非常に難しい状況だったがデパイの高い技術力によって得点に結びつけた。しかし、その直後、オーストリアに決勝ゴールが生まれる。ドリブルで持ち運ぶザビッツァーに対してプレッシャーをかけられないままずるずると下がるオランダDF陣。最後はキャプテン、ファンダイクが一人でラインを下げ過ぎてしまい、ザビッツァーのゴールにつながった。これもオランダの悪いくせのようなもので、改善されないと決勝トーナメントは勝ち上がれないだろう。この試合の結果、グループDはオーストリアが1位通過、2位はフランス、オランダは3位通過となった。

おわりに

今日の結果で、クロアチアセルビアのグループステージ敗退が決定しました。この記事を書いている時点ではモドリッチの代表引退はまだ発表されていませんが、まず間違いないでしょう。また、セルビアストイコビッチ監督のしょんぼりした表情が印象的でした。

明日はグループE、Fについて書く予定です。