2024年4月30日に行われたAFC U23アジアカップ イラク戦の感想です。
前半総括
スタメンはサプライズなく、カタール戦と同じく、今大会でこれまで活躍してきた選手を選んできたな、という印象。今回も納得、のメンバーと言える。
日本は試合開始からボールを保持し、攻めの姿勢を見せる。一方イラクは前試合までとは異なる5−4−1のフォーメーションで守備重視の戦略。ただ、カタールと違うのはDFラインの設定が高く、5−4のブロックがコンパクトであること。しかし、1トップなので日本のセンターバック2人に対して数的不利となり、かつ、低い位置でボールを受けに来る藤田に対してまったくプレッシャーがかけられない。
ということで、藤田無双劇場の開幕。前述のとおり藤田が完全にフリーでボールを持てる時間が長くなる。元々視野の広い藤田ではあるが、あれだけノープレッシャーでボールを持てればいろんなところを狙える。そして28分、フリーでボールを受けた藤田が顔を上げた瞬間に細谷が裏に抜ける動き出し。それにぴったり合わせるフィードが藤田から供給される。見事なファーストタッチから切り替えして反転してシュート。日本が待望の先制点を奪う。
その後も執拗に左サイドから突破を仕掛け、42分に大畑が粘ってキープしたボールを中央の藤田へ鋭いパス。藤田がワンタッチでキーパーとDFの間にボールを落とす。走り込んでいた荒木がこれまた見事なファーストタッチから冷静にゴールに流し込んだ。
守備面ではイラクのDFラインからのロングボールにやや手を焼く印象。なぜかバタついている間に何度かシュートまで持っていかれる機会もあり。特にイラクの7番の選手には何度か決定的なチャンスを作られかけたが、小久保のファインセーブもあり、なんとか失点は免れ、2−0で前半終了。
後半総括
日本は選手交代なし。イラクは10番の選手を後半のはじめから投入。5バックは変わらずだが中盤から1枚前に出てきて藤田のところにプレッシャーがかかるようになった。また、その1枚が前に残るようになり、DFラインからのロングボールの狙いが2箇所に増えて、日本のDFはカバーリングに行けない場面が増えてくる。日本陣内に押し込まれるとイラクの両サイドバックが高い位置を取るようになり、その結果前からだいぶプレッシャーを受けるようになった。プレッシャーを受けるとミスも出て、何度か決定的なチャンスを作られるが、小久保を中心にしっかりと守って失点を防ぐ。
イラクは60分にセンターバックを1枚下げてFWを投入。4バックに変更。この後DFラインからのロングボールのターゲットが完全に2枚に増えたので日本DFはかなり苦労を強いられた。
日本は前半のような展開には持っていけないものの、ショートカウンター気味に時折鋭い攻撃を見せ、何度もイラクゴールを襲うが3点目を奪うことはできず。特にゴール前でシュートが打てる局面でもパスを選択したり、なんかちょっと難しいことをしようとして失敗する場面が多かった。シンプルにシュートでよかったのではないかと思う。
71分に山田に代えて藤尾を、79分に荒木に代えて佐藤、松木に代えて川崎を投入し、チームの活性を落とさない。また89分には大畑に代えて西尾、細谷に代えて内野(航)を投入し、逃げ切り体制。わかりやすくてよい。
そして2−0のまま後半終了。日本は3位以内が確定し、パリ五輪出場が決定した。
おわりに
パリ五輪出場決定おめでとう!!!
決勝はサウジ、インドネシアを破って勝ち上がってきたウズベキスタンが相手です。
5月4日(土)0:30キックオフ(金曜日の夜)です。みんなで応援しよう!
ひとり応援実況のツイートをまとめたのでリンクを貼っておきます。