2024/11/15に行われたFIFAワールドカップ26 アジア最終予選 マッチデー5 インドネシア vs 日本 の感想です。
試合直前から降り始めたスコールのせいでむずかしいピッチコンディションとなったアウェイでのインドネシア戦でしたが、終わってみれば0-4で結果としては完勝でした。最終予選の半分が終わったところですが、日本は4勝1分の勝点13、得点19、失点1という結果となりました。
スタメン
日本は前節と同様に3-4-2-1で、3バックに町田、板倉、怪我で招集外となった谷口に代わり橋岡の3人。中盤はボランチは遠藤と守田に戻し、両ワイドは右に堂安、左に三笘と前節と変わらず。トップには怪我の上田に代わり小川を起用。2シャドーは鎌田と南野の2枚。サプライズはなく大方の予想通りのスタメンとなった。個人的には前シリーズから呼ばれていた瀬古かと思っていたので、そこがやや???であった。
インドネシアは5-4-1でしっかり守ってカウンターという、格上と考える相手とのオーソドックスな戦い方が狙いだと思われる。ここまで3分1敗と、勝利こそないがオーストラリア、サウジとも引き分けており、熱狂的なサポーターに支えられて日本からの金星を狙う。
前半
立ち上がり、インドネシアは極端に前からくるわけでも後ろに下手引きするわけでもなく、5-4のブロックをかなりコンパクトにしてスペースを与えず、無理のない範囲でできるだけ高い位置で奪ってカウンターという狙いか。
8分、日本が左サイドから攻めて最後は鎌田がシュートを放つが、DFがブロックし、そこからインドネシアのカウンター発動。日本の左サイドにロングボールが供給され、むずかしいピッチでスリップもしくはイレギュラーがあったのか、板倉がボールにさわれずに後ろにそらしてしまい、GKと1対1の場面を作られるが彩艶が落ち着いて対応してスーパーセーブで得点機を阻止。
13分、中盤のルーズボールを前向きで拾ったインドネシアがまたも鋭いカウンター。右サイドを突破してDFとGKの間に速いクロスが入るが、あと一歩で届かずゴールならず。日本は肝を冷やした。
17分、右サイドの堂安からファーサイドに逃げた小川にピンポイントクロスが上がるがヘディングシュートの直前に相手DFに寄せられてシュートはゴールを外れる。
22分、守田からやや中のレーンにおりてきた三笘、さらに中央の鎌田へ。鎌田がシュートを放つがDFにブロックされGKがキャッチ。三笘はやや中にポジションをとっている模様。そのわりに空けた大外のレーンが使われることがほとんどない。どういう意図・ねらいなのだろうか?
35分、相手DFを押しこんだ状態で中盤に空いたスペースに遠藤が持ち上がり、左サイドの町田→角度をつけたところからゴール前に上がった守田、ワンタッチで前向きの鎌田に落とし、鎌田がGKを惹きつけてゴール前にラストパス。小川が詰めていたが、記録はインドネシアDFのオウンゴール。日本先制。
39分、ピッチ中央付近で守田から板倉に戻し、板倉から鎌田へ。鎌田が前を向いて裏抜けした三笘へスルーパス。相手DFがボールに触ることができず、三笘がドリブルでしかけると見せかけて右足アウトで中央にパスを供給、逆サイドから斜めに走り込んできた南野がダイレクトで合わせてゴール左隅にシュートを決めて日本追加点。前半残り時間の少ないところで立て続けにゴールを奪い、0-2で前半終了。南野、シュートうますぎ。
後半・全体
後半開始、日本は南野OUT→前田IN。前田が左ワイドに入って三三笘が左シャドーに入る。鎌田は右へ。
49分、ポジションを変更した鎌田が前半よりも高い位置からプレッシャーをかけ、インドネシアGKがミスキックしたボールが守田の元へ。守田はそのまま持ち運んでDFの股下を狙ってシュート、ゴール前に戻っていたDFもクリアすることができずにボールはゴールに吸い込まれる。日本のリードは3点に広がる。
その後はインドネシアがロングボールを中心にペースを握り、日本は何度か決定的なピンチを迎える。特に52分〜56分のインドネシアの波状攻撃は迫力があった。日本のミスもあって決定機が何度もあったが日本がよく守ったというよりもインドネシアのフィニッシュの精度の低さに助けられたという印象。
62分、堂安OUT→菅原IN、三笘OUT→伊東IN。菅原はそのまま堂安のいた右ワイドに入り、伊東も三笘のいたシャドーに入る。試合の流れなのか元からの指示なのかわからないが、伊東が右で鎌田が左に戻った。三笘や伊東を主戦場ではないシャドーで使う意図はなんだろうか?DFを引っ張り出すことでギャップを生むことだろうか?エサが魅力的(=怖い)であればそれだけ食いつきもよくなるのだろう。
それでもまだ流れはインドネシアであったが、69分に日本が4点目を挙げる。左サイド守田から遠藤を経由して橋岡、菅原→伊東ワンツーで抜け出した菅原がゴール前までドリブルで運び、中に合わせるフリをしながら最後は自分でニア上をぶち抜いてゴール。伊東がDFを引き連れて外に出て、空いたスペースを菅原がうまく突いた得点だったと思われる。やはり狙いはそこだったか、という感じ。
80分、鎌田OUT→旗手IN、小川OUT→大橋IN。旗手はかなり久しぶりの出場で、大橋は代表デビューを飾った。二人とも疲れの見えてきた前線でのプレスを再び活性化し、相手DFにプレッシャーをかけ続けた。
試合はそのまま0-4で終了。日本は負けなしの4勝1分で折り返し。終わってみれば4点差、ボール支配率も67%と数字の上では圧勝だったが、内容はそこまでの差はなかった。特にアジアカップで露呈したロングボールへの対応の課題が修正しきれていない印象。そこを突かれるとチームとしてのバランスを崩してしまい劣勢を余儀なくされる。一朝一夕で修正できるものではないと思うが、今後の試合、相手は必ずそこを突いてくると思うので、なんとかしなければならないところ。
おわりに
わたしの選ぶMVPは、鎌田選手です。前半と後半で課されたタスクがまったくちがうものだったと思いますが、役割を理解したプレーでチームの勝利に大きく貢献したと思います。次点は鈴木彩艶選手です。8分のシュートストップはまちがいなくチームを救いました。あれが決められていたらまったくちがう試合になったと思います。
出場時間はそれぞれ大きく異なりますが、これまで出場機会のなかった橋岡選手、菅原選手、旗手選手、大橋選手が出場機会を得ました。チームを活性化する意味でもよいことだったと思います。しかし、久々の招集だった古橋選手は出場機会がありませんでした。中国戦では出場機会があるでしょうか?瀬古選手も同様に出場機会がないので、機会がもらえることを願います。
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