東アジアE-1サッカー選手権2025 日本vs中国ふりかえり

東アジアE-1サッカー選手権2025 日本と中国の対戦をふりかえります。
総括
日本 2 - 0 中国
日本の勝利。だが、退屈な試合だった。
スタメン
初戦の香港戦から実に11人全員を入れ替えてきた。この大会の目的が、新戦力の発掘と、選手層の底上げであることは明白であり、森保監督の「選手を試す」という強い意志の表れであることは間違いない。
しかし、その中で一つ、どうしても解せない采配があった。それは、ベテラン長友佑都の先発起用だ。もちろん、彼の経験値やチームにもたらす影響力は計り知れない。しかし、この大会は、新しい力を試す場ではなかったのか。この起用からは、「試す」というテーマとの間に、わずかながら矛盾を感じた。
前半
試合は序盤から日本がボールを保持する展開となる。しかし、最終ラインと中盤での横パス、バックパスが延々と続き、中国の守備ブロックを前に、効果的な攻め手を見出せない、いわゆる「外回り」の時間が続いた。しかし前半11分、その停滞を切り裂く一本のパスが生まれる。ボランチの田中からだった。相手の中盤と最終ラインの間に生まれたわずかなスペースへ、まるで突き刺すかのような鋭い縦パス。これに完璧なタイミングで反応したのが、ワントップの細谷真大だ。相手DFを背負いながら、ピタリと足元にボールを収めると、瞬時に反転。迷うことなく右足を振り抜いたシュートは、ゴールネット左隅へと吸い込まれた。
このゴールは、二人の選手の質の高さが凝縮されたものだったと言える。まず賞賛すべきは、田中のパスだ。停滞したボール回しに「喝」を入れる、まさに「キラーパス」。チームとして攻めあぐねている状況で、あのコースとタイミングを狙える視野の広さと実行力は、やはり非凡だ。
そして、細谷のプレーも見事だった。難しい縦パスをいとも簡単にコントロールするトラップの技術、そしてゴールへの最短距離を迷わず選択する「いい時の細谷」が持つ思い切りの良さ。この一連のプレーは、彼がA代表のFWとして十分に通用するポテンシャルを秘めていることを証明してくれた。
先制点で勢いに乗りたい日本だったが、そのわずか5分後、自陣での軽率なミスから最大のピンチを招いてしまう。ボールを奪われ、完全に入れ替わる形で中国のFWに抜け出され、GKと1対1という絶体絶命の局面。誰もが失点を覚悟しただろう。しかし、ここで日本のゴールマウスに立ちはだかったのが、GK早川友基だ。早川はこのワンプレーで存在感を十二分に示したと言えるだろう。
後半
後半開始と同時に、森保監督は2枚のカードを切る。田中に代えて稲垣、原に代えてジャーメイン良を投入した。ジャーメインは香港戦で前半のみの出場だったため、コンディション面を考慮すれば、このタイミングでの投入は理解できる。
しかし、稲垣の投入は、前半の長友起用以上に理解に苦しむものだった。田中が怪我明けであることを考えれば、コンディションを考慮して45分で交代させたのだろう、と推測はできる。だが、代わりに入れるのが、なぜ香港戦でフル出場した稲垣だったのだろうか。この試合に招集されていながら、まだ出場機会のない選手もいる。彼らにチャンスを与えるのが、この試合の本来の目的ではなかったのか。前節90分戦った選手を、あえてここで使う意図が全く見えてこなかった。
さらに64分、この日ほとんど存在感を示せなかった俵積田晃太に代えて、相馬勇紀を投入。この交代も同様だ。相馬もまた、香港戦でフル出場している。なぜ、フレッシュな選手ではなく、連戦となる選手を起用し続けるのか。コンディション調整というには不可解だし、何か特別な戦術的意図があったとも思えない。森保監督の頭の中にあるプランはどうだったのだろうか?
そんなモヤモヤした中で、日本に追加点が生まれる。63分、右サイドでボールを持った望月好太郎が、ようやく高い位置を取り、カットインするように内側へ切れ込む。ペナルティエリア手前から放った左足のシュートは、中国DFに当たってコースが変わり、幸運な形でゴールネットを揺らした。望月にとっては、代表初ゴール。結果を残したことは素晴らしい。しかし、もっと積極的にボールに関わり、得意のドリブルで違いを生み出すプレーを期待していたが、非常におとなしく、どこか萎縮しているような印象が最後まで拭えなかった。このゴールが、彼自身を殻を破るきっかけになることを願うばかりだ。
そして70分、佐藤に代わって大関が投入される。個人的には、彼こそ先発で見てみたかった選手の一人だ。中盤でどのような違いを生み出してくれるのか期待したが、残された時間は短く、試合は再び膠着状態へと戻っていく。
結局、その後は特筆すべき場面もなく、2-0のまま試合終了のホイッスルを聞くことになった。
おわりに
勝利という結果は手にした。しかし、チームとしても、個々の選手としても、不完全燃焼感を抱かせる90分だった。チャンスを与えられた選手たちは、果たしてこの試合で何を残せただろうか。細谷のゴール、早川のセーブは間違いなくポジティブな要素だった。だが、他の多くの選手たちは、消極的なプレーに終始し、絶好のアピールの機会を逃してしまったように思う。
残すは韓国との対戦。「勝利」を求められる試合になると思われるが日本代表はどのようなサッカーを見せてくれるだろうか?
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