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【読書ログ】シン・デジタル教育 10年後、わが子がAIに勝つために必要なこと

Image by Veronika Andrews from Pixabay

読書ログです。読んだ本の感想を書きます。

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書籍情報

  • タイトル:シン・デジタル教育 10年後、わが子がAIに勝つために必要なこと
  • 著者:松林弘治

 

感想

本書のタイトルを見たときはずいぶんと煽ったタイトルだなと感じました。タイトルの通り、執筆時の日本の置かれている状況に対して強く警鐘を鳴らすような部分もありました。そして、少なくとも2年以上たった現時点でもその状況はあまり改善されていないと感じます。だからこそ、学校や会社だけにまかせるのではなく、家庭でも、自分の手でも、ITリテラシーを習得する必要があると強く思いました。
「わが子が〜」とありますが、子の有無に関わらない内容です。危機意識のある方はぜひ本書を読むことをおすすめします。

気になったところ(3〜5個くらい紹介)

スイスのビジネススクール国際経営開発研究所(IMD)」が2020年に発表した「デジタル競争力ランキング※4」で、日本は前回調査から4つ順位を下げ、 63 地域中 27 位に位置しています。

2023年の結果はさらに順位を下げて32位でワースト更新。因子別で見ると人材関連がかなり足を引っ張っている模様。本書の警告が的を射ていることの証明になっていると思う。

こういった仕事の課題をIT活用によって解決しようとするか、はたまたスタッフ増員や、労働時間延長による、「気合と根性」で解決しようとするか。前者のほうがより本質的な課題解決につながるのは明らかです。

IT活用だけが解決策とは言い切れないが、ITを使って解決するというのがあたりまえだと思える人が増えてほしいとは思う。

情報の価値や真偽を見極め、有意義な情報、正しい情報を探し出せる人とそうでない人との間に大きな格差が生まれる

自分にとって価値があるかないかという観点も重要。そんなに価値がないものには反応しないようにする、ということも大切だと思う。

求める結果を実現するために、処理をどのような手順で行うか、それを細かく考えたり、どのような手順が最も望ましいか吟味したりする。これが「アルゴリズム的思考(Algorithmic Thinking)」

これができるのとできないのとでは大きな差になるだろうな。このためにプログラミングが取り入れられているということ。プログラマーを増やそうとしているわけではない、と。

教える内容についての知識、教え方の知識、そしてIT技術に関する知識が同列に扱われ

「TPACKフレームワーク」の説明の中での一節。教員側に高いIT技術を求めている。ここにもっと注力できるようなしくみがないと無理ではないだろうか。以前より先生方は忙しすぎるという問題は指摘され続けていると思うが、その問題が残ったまま高いIT技術を求められても困ってしまう気がする。ただ、その問題もIT活用で解決できるものもある気がする。

アクション

  • 紹介されていた書籍を1冊以上読む
  • 日常生活で使っているIT機器について家族と話し、裏のしくみを考える機会を持つ

おわりに

小学校の授業を見てきての感想ですが、5年前とはハード面では大きく変わったと思います。しかし、教え方や教材などはほとんど変わっていないように見え、停滞していると感じます。5年前のシンガポールのインターナショナルスクールと比較をしても遅れていると思います。もっと危機感をもった方がよいです。先生方をもっとサポートする必要があると思います。