パリ五輪サッカー 女子 一次ラウンド ナイジェリア戦の感想です。
日本🇯🇵 3ー1 ナイジェリア🇳🇬
終始日本ペースで試合を進めることができ、安心してみていることができた試合だった。前半の早い時間帯に複数得点をあげることができ、精神的にもスペイン、ブラジルとの試合よりもだいぶ余裕があり、なでしこジャパンのよい特徴がたくさん見られた見事な試合だった。
スタメン
サプライズ!ケガでベンチ外が続いていた北川がスタメン出場。またここまで出場機会のなかった林、石川もスタメンに名を連ねた。
ベースは3−5−2で、3バックは熊谷、高橋、石川の3人。両ワイドは右が守屋で左に北川。中央は林、長谷川でバランスをとって、浜野がシャドーに入る。そして今大会発の2トップで植木と田中が入る。点を奪って勝つ、という強い気持ちの表れだ。
一方、藤野と古賀がベンチ外。藤野は「古傷」とのことだが、大丈夫なのだろうか。。心配だ。
前半
5分、北川のピンポイントクロスを田中がダイレクトで合わせるもGKにキャッチされる。やはりクロスのスピードと精度がすばらしい。19分にも左サイドを突破した植木からファーサイドの守屋へのクロスが入り、守屋の折り返しはDFにクリアされる。立ち上がりは日本の左サイドが躍動。
22分、またも左サイドを破る。長谷川から植木に絶妙のスルーパス。植木はGKと1対1になるが焦らず右サイドから走り込んできた浜野へラストパス。浜野が流し込んで日本先制。長谷川のスルーパス、植木のドリブルと判断、浜野の豊富な運動量、これらが合わさって生まれたゴールだった。
日本の勢いは止まらない。31分、自陣でボールを受けた高橋から矢のような縦パスが田中に入り、田中はダイレクトで右のスペースへ流す。スペースに走り込んだ守屋がピンポイントクロスで「利き足は頭」の植木のヘディングシュートがバーをたたき、跳ね返ったところに詰めてきた田中がいち早く反応してゴールに押し込む。日本はリードを2点に広げる。
しかし42分、ナイジェリアの左サイドからのクロスに対するクリアミスを拾われ、ゴール前でワンツーを決められ、豪快なミドルシュートを決められる。ミスは仕方がないが、こういうミスが必ず失点につながってしまうという怖さを感じる。これで勢いづいたナイジェリアが個の力で突破をはかるが決定的なチャンスまでは至らない。
48分、ペナルティーエリア付近で田中が倒されて日本にFKのチャンス。これを北川が鮮やかに決めて日本が突き放す。スペイン戦の藤野のFKも見事だったが、この北川のFKもすばらしいの一言に尽きる。日本人のプレースキックの技術の高さを世界に知らしめた。前半は3ー1で折り返す。
後半
後半開始から田中にかえて清家を投入。2トップから3トップに変更。攻撃というより守備面での強化が目的か。
後半の立ち上がりは前半の立ち上がりと同様に日本が比較的前からボールを奪いに行き、リズムをつかんだ日本は51分、北川の突破からファーサイドへセンタリング。飛び込んできた守屋が倒されてPK、かと思われたがVARからの指摘でオンフィールドレビューの結果PK取り消し。残念ではあるが、ゴール前まで守屋が詰めてきているのがすばらしい。
59分、長谷川にかえて長野、北川にかえて宮澤を投入。次戦を考えての交代だと思われる。ブラジル戦もそうだったが、交代で入った選手たちが躍動する。65分、宮澤からのパスに清家がヘッドで合わせるもゴール右にわずかに外れる。スタメンで前半から走り続ける浜野も71分にカウンターから決定機を迎えるがシュートは枠に飛ばず。
ナイジェリアは後半途中から足が攣る選手がいたり、体力的に限界だったようだ。それでも時折見せる鋭いカウンターから何度も日本ゴールをシュートが襲うが、GK山下や3バックが身体を張って守り切り、3ー1で試合終了。
総括
冒頭にも書いたが、すべての面で日本がナイジェリアを圧倒した完勝だった。ブラジル戦の劇的な勝利がチームに勢いをつけたのも大きかっただろう。
女子はトーナメントの初戦が準々決勝。対戦相手はアメリカ。特にオリンピックでは比類のない強さを見せるアメリカに対して、日本はチーム全員の力で立ち向かって欲しい。
おわりに
準々決勝に進んだのはフランス(A1位)、カナダ(A2位)、コロンビア(A3位)、アメリカ(B1位)、ドイツ(B2位)、スペイン(C1位)、日本(C2位)、ブラジル(C3位)の8チームです。(カッコ内はグループと順位)
驚いたのはドローンによるスパイ行為で勝点6が剥奪されたカナダが3連勝で2位通過したことです。なぜ失格じゃないのかとか思うところはありますが、制裁措置を乗り越えての一次ラウンド突破はすごいことだと思います。
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