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パリ五輪サッカー 女子 一次ラウンド 日本 vs ブラジル の感想

パリ五輪サッカー 女子 一次ラウンド ブラジル戦の感想です。

日本🇯🇵 2ー1 ブラジル🇧🇷

ボールは支配されつつも前半から何度も決定的なチャンスを作りつづける日本だったが、ミスとブラジルGKロレーナの再三の好セーブで得点を奪えずにいると、ブラジルのスーパースター、マルタからのスルーパスで一瞬の隙をつかれて失点。このまま終わるかと思いきや、谷川の活躍でアディショナルタイムでの大逆転勝利。

スタメン

清水の離脱はわかっていたが、藤野がベンチ外だったのは大きなサプライズ&残念だった。清水の抜けた右サイドは古賀、左サイドは守屋が先発。宮澤をサイドの守備のタスクから解放して攻撃に専念させる狙いか。清家ではなく浜野が先発に入った。ここはコンディションの良い方が選ばれたか。

前半

日本は勝ち点3を取るべく立ち上がりからかなり高い位置までボールを追う。それでも足元の技術に長けるブラジルは落ち着いてボールを保持しつつプレスを剥がして日本のゴール付近まで迫る。おそらくはお互い想定通りの展開だったと思われる。

日本は自陣まで攻め込まれることはあってもボールを奪ってからGK山下からのロングフィードなどで18分、37分と決定機を作るもミスでゴールを奪えず。特に18分の田中のシュートは絶対に決めなければならないところだった。

そして45分、宮澤が左サイドに流れ、インナーラップした守屋にラストパス。守屋が放ったミドルシュートがブラジルDFの手にあたりPK獲得。キッカーはエース田中だったが、コースを狙ったコントロールショットは完全にGKロレーナに読まれてストップされた。決定機を何度も逃してしまった日本は0ー0のまま嫌な雰囲気でハーフタイムを迎えることになる。オリンピック前のブラジル遠征のときにもPKをストップされていたそうで、ネガティブな印象があったのか、やや「置きに行った」シュートだった印象。

後半

後半に入っても日本は前からボールを奪いに行くが、疲れもあってかやや中盤のプレスがルーズになったところを、56分、ブラジルのスーパースターであるマルタが自陣からロングスルーパスを供給。後半から入ったフレッシュなFWが完全にDFを置き去りにして、ゴールを奪った。このときのGK山下のポジショニングがDFと連携できていなかったのが気になった。山下から見て右側はDFが追ってきているのでそこは任せて左サイドをもっとケアしていれば触れていたシュートだったと思う。

日本は失点直後に浜野にかえて植木を投入。守屋とのコンビで左サイドを攻略し、何度もゴール前にクロスを供給する。何度か決定的なシュートを放つも、GKロレーナの好セーブで得点には至らず。

70分、古賀にかえて清家を投入し、右サイドも攻略にかかる。80分、最後の交代で宮澤にかえて千葉、守屋にかえて谷川を投入。千葉はそのまま左サイドの守屋のところに入り、谷川はボランチに入って長谷川をシャドーの位置まで上げる戦略。結果的にこの采配がずばり的中したことになった。

ボランチの位置に入った谷川は豊富な運動量でボールを拾いまくり、最前線にも顔を出す。そして88分谷川が切り返したボールをスライディングしたブラジルDFが手で止めていってしまい、VAR判定の結果PK獲得。キッカーはキャプテン熊谷。コース的には前半のPKでストップされた田中のシュートのコースとほぼ同じだったが、GKロレーナの読みが外れて逆に飛び、PK成功。日本が土壇場で同点に追いついた。

ATは8分という表示だったが、日本は途中交代で入った選手を中心に積極的な守備を継続し、96分、清家がブラジルのタテパスをインターセプトしてそのまま駆け上がる。ブラジルDFが苦し紛れに出したパスが少しずれたところを谷川がダイレクトで山なりのロングシュートを放つ。ボールはDFのカバーのために前めのポジショニングをとっていたGKの頭上を超えてゴール左隅に吸い込まれた。思わず「うわっ」という声が出てしまった。あの場面でGKのポジションを見て冷静に狙って正確なループ気味のシュートを打てるのは19歳という若さゆえか。

総括

終始「攻める」姿勢を貫いたことが日本が勝利を掴み取ることができた大きな要因だと思う。スペイン戦ではそれができず、逆に終始守らざるをえなかった。その経験がこの「攻める」姿勢につながっていたのだと思う。これで勝ち点3。一次ラウンド最終戦はナイジェリアとの対戦だ。ナイジェリアはブラジルとスペイン相手に共に0ー1で敗れてはいるものの、ブラジルとはデータの上では五分五分の戦い、スペインにも85分のしかもフリーキックでの失点まで0ー0の展開だった。また、日本に負ければ当然一次ラウンドで敗退だが、勝利すると2位通過の可能性がある。まさに失うものは何もない状態なので注意が必要だ。

おわりに

この日は残念ながら田中選手の日ではなかったですね。彼女の日はきっとメダルがかかった試合に来ると信じています。それにしても熊谷選手のPK、痺れました。どうしてもワールドカップ決勝のPKを思い出してしまいますね。そして谷川選手の躍動、決勝ゴールはもう全身鳥肌ものでした。次の試合、勝って準々決勝に駒を進めましょう!

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