コパ・アメリカ2024もいつの間にか準々決勝がおわり、ベスト4が出揃いました。準決勝の組み合わせは、アルゼンチン🇦🇷 vs カナダ🇨🇦(開幕カードと同じ)、ウルグアイ🇺🇾 vs コロンビア🇨🇴です。
そうです、ブラジル🇧🇷がいません。グループステージで1勝しかできず、2位で通過したものの、準々決勝でウルグアイにPK戦の末、敗れました。この記事では、なぜブラジルが勝てなかったのか、その理由について述べます。
深刻なタレント不足
まず挙げられるのは、深刻なタレント不足です。特にサイドバックと中盤のタレント不足が目立ちます。
サイドバックの右はダニーロがいますが、左は明らかに手薄。過去、カフー、ジョルジーニョ、ロベルトカルロス、マルセロ、ダニエウ・アウベスなど名サイドバックを産んできたブラジルとしてはかなり物足りない状況。人気なくなっちゃったでしょうか?
中盤はより深刻かもしれません。ルーカス・パケタやドウグラス・ルイスなどはいますが、いずれの選手も小さくまとまっている印象で、存在感をあまり感じさせる選手がいません。また、トニーニョ・セレーゾ、ファルカン、サンパイオ、ドゥンガ、カゼミーロと引き継がれてきたボランチの系譜の継承者もおらず、その前列の攻撃的MFにも目立ったタレントが見当たりません。前線によい選手がいてもそこにいい状態でボールを供給する役割にタレントがまったく足りていません。
前線にはヴィニシウス、ロドリゴ、ハフィーニャなど個で打開できる選手がいます。今回出場できなかったネイマールもそのひとりです。ただ、いわゆる「9番タイプ」の選手がいません。今回9番を背負ったのはエンドリッキでしたが、彼は体格的にも「9番タイプ」のFWではありません。たとえば日韓ワールドカップで活躍したロナウドや、アドリアーノ、フッキ、フレッジ、ジェズスなどいろんなタイプがいましたが、いずれもDFに対して強い圧力を与えるような選手でした。
監督の力不足
今大会、まったくもって「チーム」としての力を発揮することがなかったブラジルでした。これは監督の力不足なのだと感じています。世代交代を意図したメンバー選考も完全に裏目にでてしまい、非常に中途半端なまま敗退が決まってしまった。戦術的にも戦略的にも見ていてよくわからずじまいでした。監督のなり手がなくて困っており、どうにも消去法で選ばれた監督という印象が強く、しかも今大会のメンバー選考、采配を見ていても効果的なケースはほとんど見られませんでした。今大会の結果を受けて、おそらく解任されるのではないかと予想しています。
リーダー不在
これもある意味監督の責任なのかもしれませんが、リーダー不在の印象を受けました。ネイマール不在の状況で、途中まではヴィニシウスやロドリゴが引っ張っていたような雰囲気でしたが、ヴィニシウスは肝心の準々決勝では出場停止で不在。穴埋めもできていない感じがしました。
アルゼンチンのメッシ、コロンビアのハメス・ロドリゲス、ウルグアイのバルベルデなど強いチームには必ず強いリーダーがいます。今のブラジルにはそのリーダーがおらず、必然的に勝てなかった、という結果にもつながったのだと思います。
おわりに
以上、3つの理由を挙げましたが、ポジティブだったのは期待の新星、17歳のエンドリッキの活躍です。EURO2024ではスペインの同年代ヤマルの活躍が脚光を浴びていますが、エンドリッキも予想よりも活躍できたのではないかというのがわたしの感想です。周りがあまりにも不甲斐なかったというべきかもしれませんが。
今大会ではあまりよいところなく敗退したブラジルですが、過去の戦績を振り返ってみると、2001年のコパ・アメリカでもベスト8で敗退しましたが、翌年の2002年のワールドカップでは見事に優勝しています。今回の敗戦で悔しい思いをしたまだ若い世代のメンバーが奮起すればまた強いブラジルがかえってくるのではないかと思います。やっぱりブラジルには強くあってほしいです!
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